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生命保険の税金知識


生命保険料の支払に対する税負担の軽減

生命保険の契約をすると、生命保険料を生命保険会社に支払います。生命保険料には、一定の金額が契約者のその年の所得から差し引かれ、所得税や住民税の負担が軽減される「生命保険料控除」(所得控除)という税法上の特典があります。

1.一般の生命保険料控除が受けられる保険の範囲

対象となるのは、保険金受取人が納税者である契約者か、あるいは配偶者、またはその他の親族(六親等以内の血族と三親等以内の姻族)である生命保険の保険料です。「財形保険」および保険期間が5年未満の「貯蓄保険」は、控除の対象から除かれます。

2.個人年金保険料控除が受けられる保険の範囲

対象となるのは、「個人年金保険料税制適格特約」を付加した個人年金保険の保険料です。

この特約を付加するためには、

●年金受取人が契約者または配偶者のいすれかであること
●年金受取人は被保険者と同一人であること
●保険料払込期開か10年以上であること(一時払は不可)
●年金の種類が確定年金・有期年金であるときは、年金開始日における被保険者の年齢が60歳以上で、かつ年金受取期間が10年以上であること

などの条件をすべて満たす必要があります。

※個人年金保険で「個人年金保険料税制適格特約」を付加していない場合や、変額個人年金保険は、一般の生命保険料控除の対象となります。
※また、疾病入院特約などを付加している場合、特約部分の保険料については、個人年金保険料控除の対象とはならす、一般の生命保険料控除の対象とな
  ります。

3.生命保険料控除が認められる保険料

その年の1月1日から12月31日までに払い込んだ保険料で、その年中に支払いを受けた配当金がある場合は、保険料の合計額から当該配当金を差し引いた保険料をいいます。ただし、「個人年金保険料税制適格特約」を付加した個人年金保険の保険料は、配当金の中途引出しができませんので、払込保険料がそのまま証明額となります。前納保険料については、次の算式により計算した金額が控除の対象になります。

「前納保険料×その年中に払込期日の到来する回数/前納保険料に係る払込期日の総回数」

なお、一時払保険料については、その全額が払い込んだ年に限り控除の対象となります。

※自動振替貸付を利用して支払った保険料についても、生命保険料控除の対象になります。

※「身体の傷害または疾病により保険金が支払われる保険契約のうち、入院により医療費を支払ったこと等に基因して保険金が受け取れるものは契約先が生命保険会社か損害保険会社かにかかわらず「一般の生命保険料控除」の対象となります。具体的には医療保険やガン保険、介護保険などがこれに該当します。

4.生命保険料控除の手続き

●サラリーマンの場合

生命保険会社の発行する「生命保険料控除証明書」(以下「証明書」)を「給与所得者の保険料控除等申告書」に添付して勤務先に提出し、年末調整により生命保険料控除を受けます。給与天引きにより保険料を払い込んでいる場合は、「証明書」の提出は不要です。

※年収が2、000万円以上など一定の条件を満たす場合は、確定申告となります。

●自営業者の場合

翌年2月16日から3月15日までの所得税の確定申告において、「証明書」を確定申告書に添付し生命保険料控除の申告をします。

具体的な税金の軽減額は、例えば夫婦とこども二人で年収800万円のサラリーマンが、一般の生命保険料10万円以上、個人年金保険料年間10万円以上支払っている場合、それぞれ最高5万円の所得控除が受けられるので、所得税2万円、住民税7千円、合計2万7000円が軽減されることになります(年収、家族構成等によって軽減額は違います)。

●所得税の生命保険料控除額(所得税法第76条)

(1)一般の生命保険料の場合(死亡保険や学資保険など)
25,000円以下のとき → 払込保険料全額
25,000円を超え50,000円以下のとき → (払込保険料×1/2)+12,500円
50,000円を超え100,000円以下のとき → (払込保険料×1/4)+25,000円
100,000円を超えるとき → 一律50,000円

(2)個人年金保険料の場合(個人年金保険など)
25,000円以下のとき → 払込保険料全額
25,000円を超え50,000円以下のとき → (払込保険料×1/2)+12,500円
50,000円を超え100,000円以下のとき → (払込保険料×1/4)+25,000円
100,000円を超えるとき → 一律50,000円

●住民税の生命保険料控除額(地方税丿去第34条)

(1)一般の生命保険料の場合 → (死亡保険や学資保険など)
15,000円以下のとき → 払込保険料全額
15,000円を超え40,000円以下のとき → (払込保険料×1/2)+7,500円
40,000円を超え70,000円以下のとき → (払込保険料×1/4)+17,500円
70,000円を超えるとき → 一律35,000円
(2)個人年金保険料の場合(個人年金保険など)
15,000円以下のとき → 払込保険料全額
15,000円を超え40,000円以下のとき → (払込保険料×1/2)+7,500円
40,000円を超え70,000円以下のとき → (払込保険料×1/4)+17,500円
70,000円を超えるとき → 一律35,000円

「生命保険料控除証明書」の交付について

(月払)
集金扱 → 毎年10月〜11月ごろ集金担当者が持参する。
送金扱 → 毎年9月〜11月ごろ生命保険会社から証明書が送付される。
口座振替扱 → 毎年10月〜11月ごろ生命保険会社から証明書が送付される。

(年払・半年払)
集金扱 → 保険料の領収証に証明書がついていて、そこへ集金担当者が捺印する。
送金扱 → 受領書が証明書となっていて、そこへ郵便局または銀行の受付印を押印してもらう。
口座振替扱 → 振替済み通知書とともに生命保険会社から証明書が送付される。

一般的なサラリーマン家庭の家族構成と年収で、生命保険料や個人年金保険料を支払った場合に所得税・住民税が軽減される目安。

●生命保険料・個人年金保険料ともに10万円以上支払った場合の軽減額。

(夫婦のみの場合)
年収500万円 → (軽減額)所得税10,000円 住民税7,000円 合計額17,000円
年収700万円 → (軽減額)所得税20,000円 住民税7,000円 合計額27,000円
年収1,000万円 → (軽減額)所得税20,000円 住民税7,000円 合計額27,000円

(夫婦と子供2人の場合)
年収500万円 → (軽減額)所得税5,000円 住民税7,000円 合計額12,000円
年収700万円 → (軽減額)所得税10,000円 住民税7,000円 合計額17,000円
年収1,000万円 → (軽減額)所得税20,000円 住民税7,000円 合計額27,000円

●生命保険料または個人年金保険料のいすれか一方のみ10万円以上支払った場合

(夫婦のみの場合)
年収500万円 → (軽減額)所得税5,000円 住民税3,000円 合計額8,000円
年収500万円 → (軽減額)所得税10,000円 住民税3,000円 合計額13,000円
年収500万円 → (軽減額)所得税10,000円 住民税3,000円 合計額13,000円

(夫婦と子供2人の場合)
年収500万円 → (軽減額)所得税2,000円 住民税3,000円 合計額5,000円
年収700万円 → (軽減額)所得税5,000円 住民税3,000円 合計額8,000円
年収1,000万円 → (軽減額)所得税10,000円 住民税3,000円 合計額13,000円

※子供2人は高校生と中学生として試算。軽減額は1、000円未満切捨。
 

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