女手ひとつで私を育てた母 どれほどの苦労をしたのだろう・・・?

女手ひとつで私を育てた母 どれほどの苦労をしたのだろう・・・?

女手ひとつで私を育てた母 どれほどの苦労をしたのだろう・・・?

母ひとり、子ひとりの私たち親子。

中3の冬、母が倒れた。
私の高校進学が決まって、すぐの頃だった。

病院へ駆けつけた私が目にしたのは、
安らかな母の寝顔だった。

命に別状はないとのことで、少しほっとしたが、
お医者様の話では、重度の過労とのことだった。

女手ひとつで私を育て、高校に行かせるために、
母はどれほどの苦労をしたのだろう・・・?

そしてふと大事なことに気が付いた。
私の家は、高校の入学金でほどんど貯金も使い果たしていたのだ。

正社員ではない母。
治療費だけではなく、日々の生活費もままならなくなってしまう。

(これから、どうやって暮らしていこう・・・?)

呆然としたそのとき、
私の記憶の片隅に、オレンジ色のファイルが思い浮かんだ。

(そうだ。母から何かあったときに開くように言われていたのだ。)

きちんとファイル。

そこに書かれていた電話番号にかけ、
無事に保険金の給付を受けることができた。

今は母も退院し、また親子ふたりの幸せな日常が戻ってきている。




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