命の決断を迫られた日
妻の父が病気で入院。闘病生活を送っていた。
そんなある日。
私たち夫婦や、妻の母親や兄弟たちは、
医師の説明を前にある決断をせまられていた・・・。
「延命治療をするか、しないか・・・」
義父本人も立会いのもと、非常に厳しい選択を
家族みなでしなければならない瞬間だった。
あれから2年。
病院の治療と家族の支えもあって、
義父は日常生活に何の支障もなく暮らしている。
義父は持ち直したので良かったが、
あの「決断を迫られた日」のことは、
人の命の重さについて突きつけられた、
衝撃的な一日として記憶に強く刻まれている。
自分の命。
支える家族の大変さ。
もし自分が死んだときに残された家族のこと。
それをそこにいた全員が深く心に刻み込んだのだ。
だから私たちは、
「何かあったときの事」を真剣に考えた。
そしてその結果、家族みんながそれぞれ入っている
「きちんとファイル」を作っておいた。
「何かあったときはこれでお互いに支えよう。」
あの日一緒にいた家族はみな、
そのことをきっかけにお互いを守る方法を考えた。
もうすぐ60歳を迎える義父は、
半年後に産まれる初孫を楽しみにしている。