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年金の知識


生命保険会社の個人年金と税金

1.個人年金保険 年金受取時の税金

契約者(保険料負担者)と年金受取人が同一の方の場合、毎年受け取る年金は雑所得として所得税・住民税の課税対象になります。税金は受け取った年金額から必要経費(年金額に対する払込保険料)を差し引いた部分にかかります。受け取った年金額全体にかかるものではありません。
 
雑所得の計算(定額型年金の場合)
雑所得の金額 =(ア)総収入金額 −(イ)必要経費
  
(ア)総収入金額 = 基本年金 + 増額年金 + 年金受取開始後の配当金による増加年金
※1年目の総収入金額は、基本年金+増額年金ですが、2年目以降は、年金受取開始後の配当金による増加年金の額があれば加算します。
  
(イ)必要経費 = 年金年額(基本年金 + 増額年金)×(払込保険料の合計額 ÷ 年金の総支給見込額)
※払込保険料の合計額 ÷ 年金の総支給見込額は、小数点第3位以下切り上げ
※必要経費は、毎年同額
※「年金の総支給見込額」は、年金の種類によって違います。
●確定年金の場合:年金年額 × 支給期間
●終身年金の場合:年金年額 × 余命年数
●保証期間付終身年金の場合:年金年額 ×(余命年数と保証期間年数とのいずれか長い年数)
●有期年金の場合:年金年額 × (支給期間と余命年数のいずれか短い年数)
  
(参考:年金の支給開始日における年齢別余命年数)
●年齢:55歳 男:23年 女:27年
●年齢:60歳 男:19年 女:23年
●年齢:61歳 男:18年 女:22年
●年齢:62歳 男:17年 女:21年
●年齢:63歳 男:17年 女:20年
●年齢:64歳 男:16年 女:19年
●年齢:65歳 男:15年 女:18年
●年齢:70歳 男:12年 女:14年
※所得税法施行令82の3
 
●雑所得は単独で課税されるのではなく、その年の他の所得(給与所得や事業所得など)と合わせて計算(総合課税)しますので、確定申告が必要となります。雑所得 + その他の所得 − 所得控除額(基礎控除など) = 課税所得金額
●また、個人年金保険については、受け取った年金額から必要経費として計算した金額を差し引いた金額が25万円以上のときには、その金額の10%が所得税として源泉徴収されます。源泉徴収された金額は確定申告で精算することになります。
 
2.個人年金保険で贈与税がかかる場合

契約者(保険料負担者)と年金受取人が異なる場合は、契約者から年金受取人に対して、年金を受け取る権利が贈与されたとみなされて、年金開始時点で「年金受給権の権利評価額」が贈与税の課税対象となります。さらに、毎年受け取る年金は雑所得として、所得税・住民税の課税対象となります。
 
(参考:贈与税がかかる場合の例)
契約者(保険料負担者):夫、被保険者:妻、年金受取人:妻

3.年金受給権の権利評価額の計算
権利評価額の計算は、年金の種類によって異なります。
 
3−1.確定年金の場合
年金年額(基本年金 + 増額年金)× 残存期間 × 確定年金の場合の評価割合 = 評価額
 
3−2.保証期間付終身年金の場合
A:保障期間の権利評価額
B:終身年金の権利評価額
※AかBのいずれか高いほうの金額
  
A:年金年額(基本年金 + 増額年金 )× 保証期間の残存期間 × 確定年金の場合の評価割合 = 評価額
B:年金年額(基本年金 + 増額年金) × 終身年金の場合の評価倍率 = 評価額
  
3−3.有期年金の場合
A:確定年金の権利評価額
B:終身年金の権利評価額
※AかBのいずれか低いほうの金額
  
(参考:確定年金の場合の評価割合)
●残存期間 5年以下 の場合 → 年金総額の70%
●残存期間 5年超〜10年以下 の場合 → 年金総額の60%
●残存期間 10年超〜15年以下 の場合 → 年金総額の50%
●残存期間 15年超〜25年以下 の場合 → 年金総額の40%
●残存期間 25年超〜35年以下 の場合 → 年金総額の30%
●残存期間 35年超 の場合 → 年金総額の20%
  
(参考:終身年金の場合の評価倍率)
●権利取得時の年齢 25歳以下の場合 → 年間支給額の11倍
●権利取得時の年齢 25歳超〜40歳以下の場合 → 年間支給額の8倍
●権利取得時の年齢 40歳超〜50歳以下の場合 → 年間支給額の6倍
●権利取得時の年齢 50歳超〜60歳以下の場合 → 年間支給額の4倍
●権利取得時の年齢 60歳超〜70歳以下の場合 → 年間支給額の2倍
●権利取得時の年齢 70歳超の場合 → 年間支給額の1倍
 
例えば、契約者(保険料負担者):夫、被保険者・年金受取人:妻、
60歳年金受取開始、10年確定年金、基本年金額100万円、増額年金5万円の場合、年金開始時には、91万円の贈与税がかかります。
  
年金年額(基本年金 + 増額年金)× 残存期間 × 確定年金の場合の評価割合 = 評価額
(100万円 + 5万円 )× 10年 × 60% = 630万円
  
(贈与とみなされる金額 − 基礎控除) × 税率 − 速算控除額 = 贈与税額
(630万円 − 110万円) × 30% − 65万円 = 91万円
 
※個人年金保険の保険料払込期間中は、「個人年金保険料控除」や「一般の生命保険料控除」により、所得税や住民税の負担が軽減されます。
 

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